茗荷は湿地に自生するが、多くは栽培されている。
食用にするのは大小六、七片の苞をつけた竹の子形のもので、茗荷竹あるいは茗荷の子などと呼ばれ、生姜に似てその香味が珍重される。
茗荷紋を分類すると、一個のものを「一つ茗荷」といい、二個のものを「二つ茗荷」というが、これには「対い茗荷」と「抱き茗荷」がある。
三個のものには「三つ盛り茗荷」「三つ寄せ茗荷」「三つ追い茗荷」「茗荷巴」などがある。
使用家は藤原氏系統に極めて多く、道隆流の大沢氏、道長流の中村氏、頼宗流の大沢氏、山陰流の増田氏、利仁流の堀氏、、秀郷流の鍋島、野間、明楽、松村などの諸氏のほか、支流で十九氏がある。
清和源氏では義家流の小沢氏ほか九氏、宇多源氏系では佐々木氏ほか五氏がある。
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