●日本の十大家紋=橘紋の一例 
丸に三つ足橘(まるにみつあしたちばな)/ 久世橘/ 彦根橘/石持ち地抜き橘(こくもちじぬきたちばな)/ 丸に台付き橘/ 葉陰橘(はかげたちばな)/ 七枚葉橘/ 向かい橘/ 中輪に向かい橘/ 薬師寺橘(やくしじたちばな)/ 三つ橘 陰三つ橘/三つ割向こう橘/ 三つ竜胆橘崩し(みつりんどうたちばなくずし)/ 三つ割り枝橘/三つ割り橘/割り橘(わりたちばな)/ 入れ違い割り橘/ 光琳葉敷き橘(こうりんはしきたちばな)/ 浮線橘(ふせんたちばな)/ 変り浮線橘/杏葉橘(きょうようたちばな)/変り杏葉橘/抱き橘/並び橘/三つ盛り橘/八重向こう橘(やえむこうたちばな)/陰八重向こう橘/向こう橘/向こう裏橘/光琳橘/橘桐/中陰橘桐(ちゅうかげたちばなぎり)/花橘/利休橘(りきゅうたちばな)/陰三つ組み橘/立ち三本橘/三つ葉裏橘/三つ橘亀甲/六角橘/陰光琳枝橘(かげこうりんえだたちばな)/葉折れ枝橘(はおれえだたちばな)/枝橘/割り橘枝丸/橘枝丸(たちばなえだまる)/変り枝橘/橘鶴(たちばなつる)/足変り橘鶴/変り橘鶴/橘蝶/変り橘蝶/盃橘(さかずきたちばな)/平安橘/橘浮線陵崩し/橘菱/菱に橘/変り橘菱/糸菱に覗き橘(いとひしにのぞきたちばな)/向かい橘菱/陰向かい橘菱/三階橘菱(さんかいたちばなひし)/

 
 
橘は古代名で、現在の「カラタチ」の花のこと。カラタチは「唐のタチバナ」に由来する常緑低木。
五月ごろ、白いちいさな五弁花が咲く。
奈良時代には好んで庭に植えられ、京都御所の紫辰殿には「左近の桜」とともに「右近の橘」として残されている。
橘は、もちろん橘氏一族の家紋。
奈良朝のころ元明天皇はことのほか橘を好まれお気に入りの女官 ”三千代”に橘の呼び名をあたえた。
その三千代の子が橘諸兄で母の愛称を記念して橘姓をたてた。 
が、橘氏が次第に衰えて、公家から姿を消すにおよんで、武家の間で、伊井、黒田などが橘紋を用いた。
日蓮宗が井筒に橘の紋を用いるのは、日蓮と伊井家との間に姓氏的な関係があったからとされる。
家紋の種類としては六十種で、果実一個に五枚葉を配した形が基本形。

橘紋の多くは一本五葉の立ち木で、中央に一つの実を置いている。
しかし三つ橘から五つ橘まであり、配置によって「向こう橘」「違い橘」「花橘」「三つ盛り橘」「尻合わせ橘」などと呼んでいる。
紋所としいては比較的、絵画的で形もいいので染織意匠の単位模様としてもしばしばもちいられている。

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